シガミ(獅噛)とは、だんじりの屋根の妻に付けられる彫物で、
‘シカメ’(顰目)とも言い、通称して ‘鬼板’と呼ばれているものである。
初期形式の鬼板は、神社建築の鬼瓦を板状に模したもので
次第に鬼面状の形相を取り入れた彫刻に変わっていく。

初期形式の鬼板
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b0  春日
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経の巻と呼ばれる筒状のものを三本を五角形の板に取り付け、
ひれと呼ばれるところに雲状の彫刻を備える『獅子口』や
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雲型の板に「鳥衾」(トリブスマ)という反りのある角のような棒を取り付けたのもある。
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鬼板は、板状のものから彫刻を施した鬼面状の風貌に変化していった。
これは、まさに“鬼板”と言うべき
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角と牙のある鬼そのものの形相である。
b5 私部東
b4 私部西
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鬼というものは霊獣・瑞獣の類ではなく、相反する存在なので
鬼面よりも獅子面に変化していったと考えられる。
b0 金田
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つづく・・・