‘藤七彫’の獅子鼻
‘藤七彫’の獅子鼻は、前回の唐獅子の首をそのまま木鼻に映した姿そのものとなる。
空区の地車は、近年において‘黒田正勝’や‘川原啓秀’の彫物を追加し、地車は改造されているものの、もともと相野藤七以下の彫師によって作成されたと見てもよい。
バージョンの少し異なる獅子鼻
来迎寺山門の獅子鼻や大恩寺山門のは、やや角ばった顔の印象を受ける。
川面、川面東の獅子鼻は、‘藤七彫’に似るものの、私にとってはどうしても‘藤七彫’とは言い難く、顔の表情から受けるイメージが異なる。
『藤七彫』と書かれた墨書
星田東の縣魚裏面には、『なんば 藤七彫』とあるが、二十数年この地車の彫物を見続けていても、
紹介している‘藤七彫’との彫が一致しない。
一世代前の‘藤七’か、もしくは別人の‘藤七’の可能性が大きいといえる。
( 星田東 縣魚裏面 )
つづく・・・。